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顧問の音楽帳

私はアマチュアのマンドリンアンサンブル団体の顧問をしています。
自分は演奏しないのですが、少しはクラシックを愛好するものとして、距離を置いて客観的に活動を見ることができるだろうということで、その団体から、そんな役を振られた訳です。実情は、裏方、パシリ?かも知れませんが (^^;)。

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写真とブログの内容とには、直接の関連性はありません (^^;)

そうやって長年(といってもちょうど7年ですが)付き合って行く中で、この団体だけではなく、関連の他の団体も含めて、地方におけるアマチュア音楽団体のあり方というものの難しさ、問題点をいろいろと考えさせられました。

一般的に言っても、何を目指しているかによって団体のあり方が大きく異なります。その技量はともかく音楽好きが集まって、一緒に舞台に上がれればOKと言うところもあれば、ある意味体育会系の乗りで練習に精を出す所もあるようです。

しかし、いずれもプロの音楽団体とは違います。演奏のレベル云々を言っているわけではありません。有名プロオケの手抜きの地方公演(よく見かけます)より、一年間かけて練習してきたアマオケの演奏の方に魅力を感じることは往々にしてあります。

では何が違うか。それは特に地方において、その活動自体を客観的に評価する尺度が必ずしも存在しないということです。全国レベルのコンクールに出るというのであれば別ですが、そういったものと無縁なアマチュア団体の活動は、批評家の厳しい評価を受けることは一般的にはなく、ある意味自分たちが満足出来たかどうかが重要なわけです。その点がプロとアマの違いの大きな点の一つでしょう。

そして地方の、いわゆるプロの団体がいない所では、そのようなアマチュア団体がプロの団体の代わりをさせられる(あるいはそういう役を自ら荷なっていると自負する)場合があり、そこに大きな錯覚を生む素地が存在すると思います。自意識が肥大するとともに、他の批評を拒むことになってゆき、ますます客観的な指標を見失い、演奏のレベルが低迷するといったこともおこるようです。その一方で、向上心を強く持つ部員は、場合によって団体の和を乱す要素として、阻害される存在にもなりかねません。

私の中で、もちろんこれに対する的確な回答があるわけではありません。ただ、地方のアマチュア音楽団体が、向き合うべき問題の一つであるとおもいます。
by michinokuhitori | 2013-01-27 23:39
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