1 曲の冒頭、1stと2ndが同じ音を3回続けて弾きます。 ここで表現しなければいけないのは、重力と拍節感の持っている上下関係です。 3拍めから入るので、最初の音は横にスライド、次は上に上がる、次は1拍目なのでダウンビート。特に最初の2つはピッキングなので、マンドリンのような撥弦楽器は変化をつけるのが難しいと思いますが、まずはそういう意識を持って弾くことが大切です。 2ndは1小節目でドソドミと音が動きます。ここは2つめでソに下がったときに、上がっていくことを予感させるような、一気に上がっていくような感じで弾きます。それが浮遊感を生みます。その2ndと同じモティーフが、3拍目からの1stのファレファラ。同じように上がっていきます。この最初のところは上昇する感じが重要になります。 2小節目、さっそく「縦線(くさび)」がでてきました。 ここは、少し隙間をあけて次の4分音符を押しやすくします。押す感じで空間の広さをあらわします。1stと2ndはモティーフの始まりを意識して、フレージングを間違えないようにしましょう。 ギターは3小節目のスラー、できるだけレガートに押していきます。(戻ったドは少し弱く) 5小節目からのマンドラは、6小節目のクライマックスを自然に作るための推進力を生みだします。特に後半が盛り上がるようにがんばってください。 クライマックスのところは、ギターも音が上がって、全体的に音の重心が高くなるので、その中で広がりを感じさせるのは難しいです。1stだけの旋律ラインだと限界があるので、響きの豊かさや、全体的に柔らかい大きな感じを出すために内声が大事になってきます。 (2nd重要です!) やることがいっぱいで、普段の練習ならここまでで時間切れになってしまいそうですが、きょうは、1回で仕上げようという目論見があったので、先を急ぎました。 8小節、3拍目からの1stは1語ずつ(1拍ずつ)語りかけるように。でも、決して重くならないように。できるだけ響きが上のほうに行くようにしましょう。マンドリンの場合、こういう16分音符の連続のトレモロは、弦を弾きすぎて重くなってしまうので、ピックは浅めに、軽く弾くことが大事です。 2ndとマンドラの8分音符は、チョンチョンチョンと弾み過ぎないように。 18小節3拍目、「点」が出てきました。全パート同じです。 ここは柔らかなニュアンスで。一つ一つ消音しないで、弦のバネを感じて弾ませるピッキングです。そして、先に行くように(向かっていくように)弾きます。 19小節目、2拍目の裏と3拍目に「縦線」です。そして、4拍目の裏から20小節目には同じ音形ですが何もついていません。 ここを丁寧に読み取ってみましょう、と言って違いを歌ってみる指揮者。 「口で言うと超簡単~!(笑)」 (ホント!弾く方は必死です。^^;) でも、結構変化がついていていい感じ。みんながんばりましたね。 ▲
by michinokuhitori
| 2008-09-13 17:35
モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第2楽章「ロマンス」の練習を始めています。
6月のチャペルコンサートで第1楽章を演奏したので、その続きの2楽章を・・・という適当な曲の決め方ではありましたが、いずれ全楽章をやってみたい、という声もありましたので、取り組むことにしました。 最初に「今までの練習の成果を聴かせてください。」と言う指揮者。 ただでさえ1回目はまともに弾けたことがないのに(泣)・・・と思いましたが、仕方なく指揮なしで演奏開始。 予想通り、というか予想以上にボロボロで、途中で崩壊しました。^^; 指揮者も何から手をつけていいかわからないという、呆れた表情・・・・ (練習の時はもうちょっと弾けていたんですよー!)と言いたいのをぐっとこらえるコンミスでした。 でも、きょうの練習は久しぶりの指揮者登場とあって、全員出席でした。 右手を怪我して楽器が持てないメンバーも、楽譜を手に参加。そのほかにギャラリーも2人いて、久々に緊張感漂う、熱の入った練習となりました。 この曲の練習を始めてから、最初の指揮者の指導になるので、丁寧に曲を見ていきました。 ☆拍子記号(¢)について。 楽譜では2分の2拍子(¢)、アラブレーベの表記になっていますが、ここではアラブレーベの意味は全くなく、速い4分の4拍子です。 これは、1700年頃の文献にも残っていますが、速い4分の4拍子を表わす記号として、バロック時代から使われていたそうです。また、モーツァルトのアンダンティーノは、普通の作曲家と反対でアンダンテよりも遅いという説もあり、速めのアンダンテということを指示するために、この記号を使用したものと推理することができます。 ☆記号(「点」と「縦線 (くさび)」)について。 プリマヴェーラでは、新モーツァルト全集と、オイレンブルクのスコアを使用していますが、楽譜の中に、点と、くさびのような短い縦の棒状のものと、2種類のアーティキュレーション記号があります。これは新モーツァルト全集が出版された時に明確に区別されたもので、それ以前に出版されたものは「点」に統一されたものが多く、いまだに出回っているようです。 この、「点」と「縦線」は、どちらも分離するような感じはありますが、はっきりした違い、特に実際はどのように弾きわけられていたのかは、よくわかっていない、といったところです。(指揮者の判断にゆだねられることが多いようです) ただ、レオポルド・モーツァルト(モーツァルトのお父さん)の、「バイオリン奏法」の中に、 ~点は、弓に軽い圧力を加え1音ずつ区別して弾きますが、弓は弦から離さない~ ~点の代わりに短い棒が書かれている場合は、各音符ごとに弓をリフトする~ というような表記があります。マンドリンの場合は違いを表現するのが難しいのですが、「縦線」は、完全に音と音の間に空間が生まれるように、「点」はニュアンス的なもので、音の立ち上がりを気をつける、という感じでやってみようと思います。 つづく ▲
by michinokuhitori
| 2008-09-11 00:03
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